 はやし・おおき 大正二年生まれ。 専門は国語学。元国立国語研究所所長・日国初版編集委員 |
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新世紀に向かってこの「第二版」が開かれようとするに当たり、私には次のような感慨がある。一は、これが三代の営為蓄積に励まされたものであること、一はその業績が三次の発展展開の結果であることである。松井簡治博士によってその第一段たる『大日本国語辞典』が構想せられたのは前世紀の末、その全五巻が刊行されたのは今世紀初葉であるが、後葉に入って大規模な構想のもとに新たな変貌を遂げることとなり、その時、松井氏三代の当主たる栄一君とともに先輩諸大人の間に私も加えられたわけである。かくして第二段というべき二十巻の『日本国語大辞典』が刊行されたのであるが、一段を加えれば一段の完備を求める欲求を生じ、記述の精密さ、正確さ、適切さを加える一方、刻々進展する世界の現状に応ずる気分を抑えがたくなった。その結果が、このたびの「第二版」である。今その成ろうとする新容をみれば、委員、執筆者、協力者の各位、また、編集関係の諸君の尽力によって、いよいよ深さを増し、光を揚げて、世を益することがさらに多かろうと確信される。微力をもって参加従事した者としての喜びである。 |