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第13 回 万葉集の戯書
樗蒲(かりうち)

(1)折木四哭の 来継ぐこのころ(六・九四八)

この「折木四哭」はカリガネと読むことになっています。江戸末期になって、新説が提示され、それが今日の定説になっています。

中国から伝わった「樗蒲」という遊びがあり、和語では「かりうち」と言います。「かり」というを木でつくった一面を白、もう一面を黒く塗った楕円形の平たい四つの木片を投げ、出た面の組合せで勝負を争うのだそうです。それで折った木が四つの「折木四」がカリになるのです(「哭」は泣くことですから、ネとなります)。

これに関連するものが他にもあります。

(2)暮三伏一向夜(一〇・一八七四)
(3)末中一伏三起(一二・二九八八)
(4)根毛一伏三向凝呂爾(一三・三二八四)

(2)はユフヅクヨ、(3)はスヱノナカゴロ、(4)はネモコロゴロニ(心をこめて)と読んでいます。

この三例も樗蒲の用語で、三枚が裏で一枚が表のものをツク、一枚が裏で三枚が表のものをコロと言ったのであろうとのことです。

(2)神の諸伏(四・七四三)

これは古くから字のとおりにモロフシと読んでいましたが、昭和三十年代に、樗蒲では四枚すべてが伏したのが最上の目で、これが出した者は思いのままに継続できるので、全部が伏した「諸伏」が思いのままの意味のマニマニになるのだとする説が出て、これが一般化しています。

第13 回 万葉集の戯書
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